Safend Protector
エンドポイント・セキュリティの革新と情報漏洩対策の最適化
Safend Data Protection Suiteの中核をなす統合ソリューション。利便性を犠牲にせず、技術的堅牢性とビジネスの機動性を高い次元で両立させます。
1 イントロダクション:現代のビジネス環境におけるエンドポイント保護の戦略的意義
現代のサイバーセキュリティ環境において、エンドポイントは企業の最重要資産である「データ」が直接的に操作される主戦場です。従来、デバイス制御は業務を阻害する「制限」として敬遠される傾向にありましたが、内部不正やモバイル端末の紛失リスクが激増する今日、それはビジネスの継続性を担保するための「戦略的なデータ保護」の要へと進化しています。
本レポートでは、包括的なDLP(データ漏洩防止)ソリューション「Safend Data Protection Suite」の中核をなす「Safend Protector」を詳細に分析します。本製品は、ポート管理、精緻なデバイス制御、そして高度な暗号化機能を単一の軽量エージェントで実現する統合ソリューションです。
「利便性を犠牲にせずにセキュリティレベルを向上させる」という設計思想に基づき、技術的な堅牢性とビジネスの機動性を高い次元で両立させています。
2 課題分析:USBメモリ等の記憶媒体に潜むリスクの再評価
企業のコンプライアンス意識が高まる一方で、リムーバブルメディアを介した情報漏洩は後を絶ちません。
統計データ
56.5%
情報漏洩経路のうち「USBメモリをはじめとする記録メディア」に由来する割合。エンドポイントにおけるデータの取扱いミスや悪意ある持ち出しが、企業経営に致命的なインパクトを与えることが証明されています。
利便性とリスクのジレンマ、そしてROIへの転換
多くの組織は「利便性維持のためにUSBを全廃できない」という現実に直面しています。Safend Protectorはこのジレンマを、単なる禁止ではなく「制御された利用」によって解消します。U3スマートドライブや自動実行(Autorun)機能のみをインテリジェントに無効化することで、既存のハードウェア資産を「安全なストレージ」として再定義し、資産の有効活用による投資対効果(ROI)の向上を可能にします。
多角的な脅威の無力化
紛失・盗難
業界標準の暗号化により、デバイスが組織外に渡った際もデータ参照を不可能にします。
意図的な持ち出し
詳細なログ記録とシャドウ機能により、不正に対する強力な抑止力と「内部監査」への対応力を提供します。
外部からの脅威
未承認デバイスの接続を遮断することで、ウイルスやマルウェアの侵入経路を物理層・論理層の両面から封鎖します。
3 機能評価:Safend Protector が実現する高度なデバイス制御と暗号化
Safend Protectorの最大の強みは、セキュリティ・ポリシーの極めて高い「粒度(グラニュラリティ)」にあります。業務フローを停滞させることなく、必要最小限の権限のみを付与する運用が可能となります。
主要機能の技術的評価
広範なポート・コントロール
一般的なUSBに加え、WiFi、Bluetooth、FireWire、PCMCIA、SDカードスロット、赤外線(IrDA)、シリアル/パラレル、3Gモデムに至るまで、物理・ワイヤレスを問わない包括的な制御を実現します。
3段階のホワイトリスト管理
「デバイスの種類(プリンタ、イメージング等)」「モデル(特定メーカー製等)」「個別シリアル番号」の3レベルで識別可能。「役員の所有する特定のシリアル番号を持つデバイスのみフルアクセスを許可する」といった、組織構造に即した柔軟な管理が容易です。
強制暗号化と国際認証
組織外に持ち出されるデータに対し、AES-256による強制暗号化を適用。Common Criteria EAL2・FIPS 140-2という厳格な国際的セキュリティ認証を取得。組織内では透過的な利用を実現し、組織外では専用のOffline Access Utilityとパスワードが必須となる、堅牢かつ運用性の高い仕組みを提供します。
4 高度な脅威への対応:特殊デバイスおよび WiFi セキュリティの強化
サイバー攻撃の巧妙化に伴い、従来のストレージ制御だけでは防げない脆弱性への対策が求められています。
ハードウェアキーロガー検出
キーボードとPCの間に物理的に割り込み、パスワードを窃取する盗聴デバイスを検出・ブロック。USBおよびPS/2ポートを常時監視する、Safend独自の物理防御機能です。
WiFi コントロールと境界防御
SSID、MACアドレス、暗号化方式(WPA2等)に基づき、承認された信頼できるネットワークのみに接続を限定します。
アンチハイブリッドネットワークブリッジ
組織内の安全な有線LANと未承認の無線LANを同時に接続して「ブリッジ」状態にすることを防ぎ、外部ネットワークから社内への横展開(ラテラルムーブメント)を遮断する極めて重要な防御策です。
5 可視化と統制:ファイルタイプ・コントロールと「証拠保全」の戦略的活用
情報漏洩対策を実効性のあるものにするためには、情報の流れを可視化し、事後的な検証(フォレンジック)を可能にする必要があります。
ファイルタイプ・コントロール
拡張子の書き換えによる偽装を見破るため、180種類以上の「ファイルヘッダー」を直接検査。偽装された機密ファイルの流出や、業務に不要なコンテンツの流入を確実に阻止します。
ファイルのシャドウイングと証拠保全(Forensics)
転送されたファイルのコピーを中央リポジトリに保存する機能。単なるログを超えた、法的・監査的な価値を持つ「証拠保全」手段となります。
設計上のベストプラクティス:15MBを超えるファイルへの適用は避けるのが定石。また「特定の懸念グループ」に限定して適用することで、システムのパフォーマンスとセキュリティレベルを最適にバランスさせることができます。
6 実装と運用:シングルサーバー・アーキテクチャによるTCOの最小化
優れたセキュリティソリューションには、低い総所有コスト(TCO)と、既存インフラへの低負荷が求められます。
軽量エージェントの証明
カーネルレベルで動作するエージェントは非常に軽量。最小要件はPentium 4 1.7 GHz / 512 MB RAM程度。最新の肥大化したセキュリティソフトとは一線を画す低リソース消費を実現しています。
拡張性とシングル管理
最大10万エンドポイントの大規模環境に対応可能。10万台規模の展開においては、パフォーマンスと信頼性確保のため外部MSSQLデータベースの使用が必須となります。
将来的なアップグレードパス
「シングルサーバー・シングルクライアント」構造のため、後からEncryptorやInspectorを追加する際も、クライアントの再インストールやアップグレードは一切不要。この「将来的な拡張性」こそが、アーキテクトが評価すべき真のROI指標です。
ステルスモード
トレイアイコンやメッセージを非表示にすることで、エンドユーザーの生産性を一切損なわずにバックグラウンドで保護を実施できます。
7 結論:Safend Protector によるエンドポイント保護の完成
Safend Protectorの導入は、企業のコンプライアンス遵守と競争力維持を直結させる賢明な投資です。本ソリューションは、以下の3つの本質的価値を提供します。
確実な防御
FIPS 140-2等に裏打ちされたAES-256暗号化と、物理/論理両面の隙のないデバイス制御。
運用の柔軟性
業務効率を妨げない透過的な暗号化と、シリアル番号単位の細かなポリシー適用。
高い投資対効果(ROI)
統合プラットフォームによる管理工数の削減と、既存デバイスの安全な再利用によるコスト最適化。
推奨:スモールスタート
新規導入を検討されている意思決定者の方は、まずはエージェントを導入せずに現状のデバイス使用状況を可視化できる「Safend Auditor」との連携を通じ、社内の潜在的なリスクを把握することから始めるスモールスタートを強く推奨いたします。